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占いえらび

タロットを深く知る|歴史・成り立ちと、プロが使う読み方

タロットは「古代エジプトから伝わった神秘のカード」と紹介されることがあります。けれど記録をたどると、始まりは15世紀のイタリアで遊ばれていたカードゲームでした。占いの道具になるまでの300年と、プロが使う読み方をたどります。

読みものタロット片想い

この記事の3行まとめ

  1. タロットは15世紀のイタリアで、ゲームのカードとして生まれました。占いに使われた記録は1750年ごろからです
  2. 「古代エジプト起源」は1780年代に作られた物語で、歴史家からは根拠がないとされています
  3. 逆位置や並べ方(ケルト十字)は先生によって使い方が違うので、最初に聞いておくと話がかみ合います

この記事で分かること

タロットの記事ではカードのしくみを、生命の樹とユグドラシルではタロットと生命の樹のつながりを紹介しました。この記事は、タロットそのものの歴史と、プロの読み方に進みます。

確かめられた記録は言い切り、言い伝えは「とされる」「と語られる」で書き分けています。使った資料は、いちばん最後にまとめました。

はじまりは、15世紀イタリアの「ゲームのカード」

タロットの記録がはじめて現れるのは、1440〜1450年ごろの北イタリアです。ミラノ・フェラーラ・フィレンツェ・ボローニャで、その名前が記録に残っています。

いま残っているいちばん古いタロットは、ミラノを治めていた一族のために描かれたヴィスコンティ・スフォルツァ版です。はじめはトリオンフィ(=勝利の札)と呼ばれ、のちにイタリア語でタロッキと呼ばれるようになりました。

このころのタロットは、トランプのように勝ち負けを競うゲームに使うものでした。じつはフランスではいまでも、タロットを使ったカードゲームが遊ばれていて、1970年代からふたたび人気が出ています。

占いに使われはじめたのは、300年後

タロットが占いに使われたことが分かるいちばん古い記録は、1750年ごろの手書きの文書です。ボローニャのタロットの札に、簡単な占いの意味が書き添えられていました。

ゲームとして生まれてから、占いの道具としての記録が出てくるまで、およそ300年かかっています。そこから一気に広まったのが、1780年代のパリでした。

「古代エジプト起源」は、作られた物語

1781年ごろ、フランスの学者クール・ド・ジェブランが、「タロットは古代エジプトの知恵を伝える書物だ」と書きました。神秘的なこの説は大きな人気を集め、いまも占いの本で見かけることがあります。

いまの研究では、タロットは15世紀の北イタリアで作られたこと、18世紀の終わりまで占いに使われた確かな記録がないことが示されています。タロットの歴史を研究したマイケル・ダメットは、エジプト起源の説の広まりを「史上もっとも成功した宣伝活動」と表現しました。

神秘の物語は、タロットに特別な雰囲気を与えてきました。物語として楽しみつつ、成り立ちは成り立ちとして知っておく。それが、いちばん気持ちよくタロットと付き合える距離です。

タロットで暮らした、はじめてのプロ──エテイヤ

同じころのパリで、タロット占いを仕事にした人がいました。エテイヤ(本名ジャン=バティスト・アリエット、1738〜1791年)です。占いで生計を立てたタロット占い師として、歴史に名前が残るはじめての人とされています。

いま私たちが当たり前に使っている「並べ方」「逆位置」の考え方は、このエテイヤまでさかのぼります。

プロが使う、3つの代表的なカード

カード特徴読み方の傾向
マルセイユ版古いフランスの形。小アルカナの数札は、記号だけのシンプルな絵数札の絵が記号だけなので、読み手の解釈の幅が大きいとされます
ライダー版1909年にイギリスで出版。78枚すべてに場面の絵がある絵の場面から物語を読みやすく、はじめての人にも分かりやすいとされます
トート版アレイスター・クロウリーが作った、象徴の多いカード占星術や生命の樹と結びつけて読まれることが多いカードです

この3つは、占いに使われるタロットの中でもとくによく使われるものです。ライダー版とそれより前のカードでは「力」と「正義」の番号が入れ替わっているので、くわしくは生命の樹とユグドラシルを見てください。

プロの道具① ケルト十字

ケルト十字は、10枚のカードを使う、いちばん有名な並べ方です。中央に十字の形で6枚、その右に縦に4枚を並べ、いまの状況・過去・近い未来・まわりの様子・行き着く先などを、1回で広く読みます。

この並べ方が活字になったのは、ライダー版を作ったウェイトの1910年の本が最初です。ウェイトは「古いケルトの占い方」として紹介しましたが、ウェイト自身が考えたのではという見方もあります。

★先生によって分かれるところ:ウェイトの元のやり方と、いまの読み方には違いがあり、カードを置く順番や、それぞれの位置の意味が先生によって少しずつ違います。

電話占いでは、10枚を読むと時間がかかります。聞きたいことが1つなら、1〜3枚で読む並べ方のほうが、短い時間で深く聞けることも多いです。

プロの道具② 逆位置は、使う先生と使わない先生がいる

逆さに出たカードを逆位置として別の意味で読むかどうかは、先生によって分かれます。

どちらが正しいというより、読み方の流儀の違いです。同じカードが逆さに出ても、先生によって言うことが変わるのはこのためです。

「逆位置は使いますか。いま逆さに出たカードは、どう読みますか」

先生に、カードと読み方を聞いてみる

タロットの先生に最初に聞いておくと話が早いのは、この3つです。

「今日はライダー版ですか。並べ方と、逆位置を使うかだけ先に教えてください」

電話占いは1分ごとに料金がかかるので、この確認は最初の1分で済ませて、あとは聞きたいことに時間を使いましょう。聞きたいことは相談メモにまとめておくと安心です。

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