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占いえらび
占いの本やプロフィールには、「生命の樹」「ユグドラシル」「世界樹」といった木の名前がよく出てきます。どれも神秘的な響きで混ざりやすいのですが、じつは生まれた場所も、つながる占いも別々です。2つの木を整理して、相談にどう生かすかまでまとめました。

この記事の3行まとめ
生命の樹(せいめいのき=セフィロトの木とも呼ばれる)は、カバラ(=ユダヤ教の神秘思想)で使われる図です。10個の球(セフィラ)が、22本の小道でつながっています。
| 番号 | 名前 | 意味 |
|---|---|---|
| 1 | ケテル | 王冠 |
| 2 | コクマー | 知恵 |
| 3 | ビナー | 理解 |
| 4 | ケセド | 慈悲 |
| 5 | ゲブラー | 裁き |
| 6 | ティフェレト | 美 |
| 7 | ネツァク | 勝利・永続 |
| 8 | ホド | 栄光 |
| 9 | イェソド | 基礎 |
| 10 | マルクト | 王国 |
いちばん上の「王冠」から、いちばん下の「王国」=私たちの暮らす世界へと、力が流れ下りてくる様子をあらわしています。図によっては、1と6のあいだに11番目のダアト(知識)が描かれることもあります。
22本の小道には、ヘブライ語のアルファベット22文字が1つずつ当てられています。この当てはめを図にしたのは、17世紀の学者キルヒャーでした。
タロットの大アルカナ(=名前のついた22枚の札)も22枚です。この「22」という数の重なりに注目したのが、19世紀フランスの魔術研究家エリファス・レヴィ(1810〜1875年)でした。レヴィは、タロットの札にヘブライ文字を当てはめました。
その考えを受け継いで発展させたのが、1887年にロンドンで生まれた魔術結社黄金の夜明け団です。ここでは大アルカナを、生命の樹の22本の小道や、星座と結びつけて読む体系が作られました。
いまのタロットの読み方の多くは、この19世紀の体系の上にあります。「タロットは古代エジプトから伝わった」という話も見かけますが、生命の樹とのつながりは、比較的新しい時代に作られたものです。

黄金の夜明け団のメンバーだったアーサー・エドワード・ウェイトと、画家のパメラ・コールマン・スミスが作ったのが、ライダー版タロット(1909年)です。世界で1億部以上が出回り、いまいちばん広く使われているタロットとされています。
このライダー版では、「力」と「正義」の番号が、それより前のカードと入れ替わっています。黄金の夜明け団の考え方に合わせて、力=しし座、正義=てんびん座と結びつけたためです。
| カード | 8番 | 11番 |
|---|---|---|
| ライダー版(とその流れのカード) | 力 | 正義 |
| それより前の形(マルセイユ版など) | 正義 | 力 |
同じ「8番の札」でも、先生の使うカードによって「力」だったり「正義」だったりします。番号で覚えている人ほど、ここで話が食い違います。
ユグドラシルは、北欧神話の世界の中心に立つ、大きな聖なる木です。そのまわりに、神々や人間、巨人たちが住む9つの世界があるとされます。
この木のことは、13世紀のアイスランドでまとめられた2つの本、『詩のエッダ』と、スノッリ・ストゥルルソンの『散文のエッダ』に書かれています。
木の根の1本はウルズの泉に伸びていて、そこに住む運命の女神たちノルンが、毎日泉の水と泥を木にかけて守っている、と語られます。運命を見守る女神が木を世話している。占いとのつながりを感じる場面です。

ルーン(=北欧の古い文字。石や木に刻み、占いにも使われる)の始まりを語るのが、『詩のエッダ』の中の詩「ハーヴァマール」です。
その第138節で、神オーディンは、風の吹く木に9夜のあいだ吊られ、槍で傷を負ったと語ります。食べものも飲みものもないまま下をのぞき込み、叫びながらルーンを拾い上げた、と続きます。この木がユグドラシルだと考えられています。
ルーンは、神が命がけで手に入れた「知恵の文字」として語られてきました。ルーンの先生が一つひとつの文字をていねいに扱うのは、この背景があるからです。
世界樹は、「世界の中心に立ち、世界を支える木」をあらわす言葉です。北欧神話のユグドラシルは、その代表例としてよく「世界樹」と訳されます。
いっぽう生命の樹は、世界の成り立ちを図であらわしたもので、木の神話とは性格が違います。占いの話で「世界樹」と出てきたら、まずはユグドラシル=北欧・ルーンの話と考えると、たいてい当てはまります。
| 書いてある言葉 | どんな先生か | 聞くとよいこと |
|---|---|---|
| カバラ・生命の樹 | タロットや数秘術を、生命の樹の図と結びつけて読む | どの札がどの小道にあたるか |
| ウェイト版・ライダー版 | いちばん広く使われるタロットを使う | カードの絵が何を示しているか |
| マルセイユ版 | 古い形のタロットを使う | 番号が違う札の読み方 |
| ルーン・北欧 | ルーン文字で占う | 引いた文字の意味と、その神話 |
どの先生が良い・悪いではなく、何を土台に読んでいるかの違いです。自分がしっくりくる世界観の先生を選ぶと、言葉がすっと入ってきます。

カードや道具の背景を聞くのは、先生を試すためではありません。同じ言葉で話すためです。最初のひとことで聞いておくと、あとの読み解きがぐっと分かりやすくなります。
電話占いは1分ごとに料金がかかるので、背景の話は最初の1〜2分にとどめて、あとは聞きたいことに時間を使いましょう。聞きたいことは相談メモにまとめておくと安心です。
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